メーリングリストの設定の仕方
ezmlm で管理されたメイリングリストを自分の好みに合わせて設定を変更する方法のあれこれ。
用語の説明
ML
DIR
ezmlmで作成したMLが収まっているディレクトリパス。
ezmlm-make ~/ML/test ~/.qmail-test someuser-test econ.fukuoka-u.ac.jp
で作成したMLの場合は、
~/ML/test
の部分である。文中でDIRと書いてあった場合は、各自の実際の MLのディレクトリパスにおきかえて読むこと。
SubjectにML特有のPrefixを付加する
メーリングリストのディレクトリにDIR/prefixというファイルがあります。 (なければ作る。)
このDIR/prefixを編集します。たとえば、prefixの中身を
[GIS]
とすると、毎回かならず、[GIS]が付加されます。また、
[GIS:#]
のようにすると、#のところにメールの番号がはいったPrefixが作れます。
このあたりの解説は和訳した文書がここ
にあります。五十嵐のへたくそな訳文もはいっていますので笑ってください。
Subjectに漢字のPrefixを付加する
MLのPrefixに漢字を使うと、短く読みとりやすい目印を付けることができる。たとえば、
Subject:【宣告:6】 今月の脱落者
漢字Prefixの場合、DIR/prefixに設定する文字列をMIME変換しておく必要がある。UNIXが使える場合は、
1. prefixに設定する文字列を内容とするファイルを作る。
たとえば、【宣告:#】などとする。
2. このファイルをMIME変換する。
たとえばnkf を使う
% nkf -M prefix
この結果、次のような文字列が出力される。これをDIR/prefixに設定する。
=?ISO-2022-JP?B?GyRCIVpAazlwGyhC?= :#=?ISO-2022-JP?B?GyRCIVsbKEI=?=
UNIXに詳しくない場合は、以下。
1. 漢字PrefixだけをSubjectにつけた電子メールを自分当てに送る。
ただしパソコンに受信してはいけない。
2. UNIXにSSH(もしくはtelnet)でログインする。
3. ~/Maildir/new にたまっている電子メールをlessなどで読む。
そのときにSubject行にはMIME変換されたギリシア文字がついている。 そいつを画面上でコピーしておく。
4. MLのディレクトリにいって、ファイル名prefixの中にそのギリシア 文字を保存する。
Reply-Toを付加する
MLによっては、MLを経由したメールに対してはMLに応答を返してもらいたいことがある。
その場合は、DIR/headeraddに
Reply-to: sampleml@econ.fukuoka-u.ac.jp
などという行を追加する。これでMLから発信されるメールにはかならず Reply-Toが付加される。
HTMLメイルなど、けしからぬフォーマットのメイルを拒否する
MLを運営していると、HTMLメイルやらMS-WORDを添付してくる参加者などが後を絶たない。サイズが巨大になるだけでいいことがない。
これは特定MIMEタイプをうけつけない設定をすることで受取拒否できる。禁止したいパートを含むメイルは受け取りが拒絶される。
1. 禁止したいMIMEのリストを作成する
設定個所は、DIR/mimereject
text/html
text/enriched
multipart/alternative
としておくと、HTMLメイル、書式つきメイル、意味もなくマルチパートになったメイルを受け取らなくなる。
殆んど内容のない短いメイル、巨大なメイルを拒否する
バイナリを貼り付けたり、巨大メイルをおくる人もいる。また、たった数文字の内容のないメイルを平気でおくるのがいて ML経由のメイルは開けるだけバカを見ることが多い。
MLは、一種のデータベースであるので情報量の少ないメイルは受け取るべきでないことがある。
1. 受け取り許容サイズの設定
DIR/msgsize とし、 maxsize:minimumsize を指定すると、この範囲にはいらないサイズのメイルは受け取り拒否される。たとえば
102400:20
としておくと100Kbyte 以上は受け取らない。20byte未満も受け取らない。
Outlookから発信されたメイルを拒否する
Outlook ExpressなどMicrosoft社製のMUAは計算機ウイルス配布の最大の手段であるなど、あまりいいことがない。
Outlookからやってきたメイルには、Microsoft社MUA特有のヘッダが付加される。これを検出することで受取拒否を実現し安全を確保する。
ezmlmによって作成されたMLはメイルループを検出するさまざまな手段をもっている。そのひとつにヘッダに特定の行が含まれている場合、「ループができた」と判断する機能がある。
MLによってはヘッダにヘルプや問い合わせ先の情報を含んだ行を付加することがあり、これを手がかりにループの検出を行うのである。
ループができてしまった、と判断した場合はループを断ち切るため、受取を拒否する。この機能をつかって受取拒否を行う。
1. ヘッダ検査によるreject機能をオンにする
まず、DIR/editor の、
|/usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-reject 'DIR'
の行を、
|/usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-reject -h 'DIR'
に変更する。これでヘッダの検査を行うようになる。
2. うけとり拒否リストの作成
つぎに「ヘッダに含まれていたらうけとらない」フィールドのリストを作成する。たとえばOutlook族はヘッダに
X-MSMail-Priority: Normal
という行を付加する。これが含まれているメイルはうけとらないことにする。
DIR/headerreject に
X-MSMail-Priority
をかきこむ。これによりezmlmはOutlook系MUAからのうけとりは拒否する。
メンバーだけがアクセスできるMLに変更する